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名古屋高等裁判所 昭和52年(ム)7号 判決 1978年10月31日

再審原告

関谷謹次

再審被告

関谷よしえ

外六名

右再審被告ら全員訴訟代理人

梅田林平

主文

本件再審の訴を却下する。

再審訴訟費用は再審原告の負担とする。

事実《省略》

理由

本件記録及び本件記録に添付されている昭和五〇年(ム)第一号再審事件記録を調査すると、再審原告は再審被告らを相手として、昭和五〇年七月四日名古屋高等裁判所に、旧訴判決には民訴法四二〇条一項各号に該当する再審事由があるとして、土地所有権確認、建物収去請求再審事件(同庁昭和五〇年(ム)第一号事件、以下前訴という)を提起したが、昭和五二年四月二八日再審原告主張の再審事由はいずれもこれを認めることができないとして、訴が却下されたこと、これに対し再審原告は上告したが同年二月一一日上告棄却となり、前訴判決は確定したこと、前訴の再審の事由と本件再審事件の再審の事由とを対照すると、用語の相違はあるものの、結局同一の再審事由を主張しているものであること、以上の事実が認められる。

もつとも、再審原告は、本件再審事件において、前訴で主張した事実が民訴法四二〇条一項のいずれの法条に該当するかを特定し、あるいは旧訴判決に対する上訴の際には右各事由を知りこれを主張することができなかつた理由について種々その再審事由を補足、敷衍するけれども、いずれも再審事由の主張そのものに異同を来すものではない。

ところで、再審事由なしとして再審の訴を却下する判決については、再審事由の不存在について既判力が生ずるものと解されるところ、再審原告は前訴において本件再審事件におけるのと同一の再審事由を主張したけれども、いずれもその事由なしとして、右訴却下の判決が確定していることは前記のとおりである。したがつて本件再審事件は前訴の確定判決の既判力の効果を受けるものというべく、本件再審の訴は不適法として却下を免れない。

よつて訴訟費用の負担につき民訴法八九条を適用して、主文のとおり判決する。

(丸山武夫 上本公康 福田晧一)

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